令和2年の税制改正では、エンジェル税制の制度の拡充とオープンイノベーション税制の導入が行われました。

エンジェル税制は一定の要件を満たすスタートアップのベンチャー企業にエンジェル投資家が投資を行った場合に投資額を投資年度の所得控除あるいは投資年度の株式譲渡益からの控除として認めることにより、エンジェル投資家のリスク負担を税制優遇で軽減し、エンジェル企業の資金需要の充足を促進する制度です。中小企業庁HPリンク

https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/chiiki/angel/subject/index.html

適用対象となるベンチャー企業の認定を従来の地方自治体に加えて認定クラウドファンディング業者が追加され、総所得金額から所得控除を行う優遇措置の適用対象企業に設立後3年以上5年未満のベンチャー企業が追加されました。

エンジェル税制が個人のエンジェル投資家を対象にしたものに対して、オープンイノベーション促進税制は株式会社等（そのコーポレートベンチャーキャピタルを含む）がスタートアップのベンチャー企業に5年以上の継続投資と技術革新のために行う投資について、投資額の25％を一定の経理要件のもと所得控除される制度として創設されました。

経済産業省HPリンク　https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/open_innovation/open_innovation_zei.html

IPOを将来目指すとしても、スタートアップ時に成長の基礎を構築する際に必要な資金確保のための資本政策+αとして、自らが目指す事業の推進力となる新たな株主との関係を、これらの制度もその選択肢として検討してはいかがでしょうか？